やっぱり天国がいいや!
    究極の選択は、温泉天国
        ・・・宝川・ナルミズ沢

        
2004年9月4日(土)〜5日(日)
                     メンバー・ヒロナガCL、湯けむり、ケムタク、コシノテンプル、プリン

narumizu044.jpg 撤退の朝、テンプルが懸命に熾した焚き火跡の前で(右下は雨の滴)=5日

  天国へつづく沢として、その世界では有名なナルミズ沢。昨年は、にご〜、一号ご夫婦とで、その魅力を堪能できたヒロナガは、今回4人を誘って再びこの沢を訪ねることにした。天気予報は、台風18号の影響もあって下り坂。それでも新潟には晴れマークが出ていることにいちるの望みを託し決行することにした。初日は、時々日も差す好天で、「これなら大丈夫かも」などと気分良くアプローチしたのだが、この夜、、「天国か地獄か」の究極の選択を迫られることになった…。

 入渓点までは、2時間ほどで到着した。入渓はここからにし身支度、湯けむりさんにトップをお願いする。川幅は広く、大きな岩をいくつかのっこしながら進む。私は今シーズン初めての入渓で、岩や水の感触をじっくり楽しみながら歩いた。

narumizu041.jpg
 ここまでが核心部?入渓点からウツボギ沢の
途中で=4日

 宿営地はウツボギ沢出合いの広河原で一番乗り。ゆうゆうとジャンボテントを幕営した。ケムタクとプリンは、今晩のおかずにイワナをとつり竿をもっていそいそと沢に入り、テンプルは焚き火を熾し始める。しかし、湿った枝や流木では、なかなか火が熾きず、ちょっと燃えては消えるということをくり返していた。一時間ぐらい経ってからか、執念が実ってやっと炎が出始めてきた。と、その時、ぽつりぽつりと雨が落ち始めてきた。かと思うと、あっという間に本降りに。せっかく燃え始めた焚き火を置き去り、急いでテントに逃げ込んだ。

 焚き火を熾していたときに、10人ぐらいの集団がやってきた。ちょっと不思議な雰囲気のある集団で、あまり会話がない。観察するとはなく観察していると、リーダーらしき人は、外人の男性で、そのもとに2〜3人のサブがついている。あとの数人(若い女性)は、いわれるがまま。小さいテントに2人づつぐらいが入り、全体としてのまとまり感はない。どうもプロガイドつきのツアーのようだ。昨年もおなじような集団に出くわしたが、それとよく似ている(その時連れられていたのは、おばちゃんばっかりで、おんぶされて徒渉していたのでびっくりした記憶がある)。

narumizu042.jpg
4日

 雨はひどくなるばかりで、雷も光はじめてきた。日が落ち始めてもいっこうに弱まる気配はない。むしろ雷が近づいてくる。ナルミズ沢は濁流と化し、ゴーとものすごい音を出し始める。ウツボギ沢も増水を始めた。それでものんきなもので、我々は余裕の居住空間のジャンボテントで酒盛りを始めていた。だいぶ盛り上がってきた5時ごろのこと、となりの集団に動きがあった。撤収を始めたのだ。テントをたたみ、ナルミズ沢にプロガイドらしき男性らがロープを張り、対岸に行ってしまった。ガイドの一人が偵察に尾根に上がり、全員を誘導。全員がいなくなるまで、わずかな時間だった。鮮やかなお手並みである。しかし、そうなるとこちらも不安になってくるもので、感心ばかりしている場合ではない。

ラジオで予報を聞くと、群馬には大雨洪水警報が発令されたとある。いい気持ちで寝息をたてている湯けむりさんを起こし、全員で善後策を検討。降り始めて数時間たった段階で、いまの雨量からするとピークは過ぎているので、危険は少ないと判断。その上で、テントを張っている状況から、洪水の危険があるとすればナルミズ沢よりウツボギ沢であり、交代で警戒に当たること、非常事態はどこに逃げるかを意思統一し、食事を続けることにした。そのうち雨も小降りとなり水量もみるみる元に戻り始めた。注意報も警報も解かれたこともあって、こちらの警戒もランクを下げることにした。

narumizu043.jpg
=4日

翌朝、雨は小降り、水量も入渓したときと同水準に戻っていた。強行しようと思えばできる状況ではあったが、行った先が天国ではなく地獄にでもなったら最悪である。ここは勇気ある撤退あるのみ、全員一致で行き先は温泉天国を選択した。

帰りは、温泉が開くには時間が早かったので前会長が開設した山小屋、翕然庵に立ち寄った。中では労山都連盟の救助隊の人たちが、梁(はり)からロープをつるし、確保器の扱い方を勉強していたところだった。雨のため急きょ訓練場所を谷川岳から翕然庵に変更したとのこと。なかなか役に立っているようです。

谷川温泉に寄ったが、あいにく湯けむりさんお薦めの旅館は、時間が早いために入ることができず、結局湯テルメで汗を流した。ぬるめの湯だったが、雨で冷え切った体がしんまで温まり、しみじみ天国のありがたさを味わうことができた。

(ヒロナガ記)

    速報集のページへ home_hanging.gif

green.gif

prev02.gif