冬晴れの倉岳山に
小料理屋「白雪」開く
04年1月18日 晴れ 克雪・利雪に苦労されている雪国の人々には申し訳ないが、雪が少ない地方に住む人間にとっては、雪景色は心を和ませ、雪道を歩いていると思わず童心に帰ってしまう、雪にはそんな不思議な魔力があるようだ。 2004年(平成16年)申年の山の会主催の初ハイキングは山梨・中央沿線の倉岳山(990M)、高畑山(981M)が企画された。幸運なことに天気予報は南岸の低気圧通過で前日午後は降雪、18日当日は明け方から晴という、スノーハイクには絶好の気象条件だった。これも人格円満・頭脳明晰なKリーダーの日ごろの精進のお陰でしょう。山小屋風の駅舎があるJR梁川駅からのコースで、舗装された林道をほどなく歩くと入山口。ここを男性5人女性6人で8時55分スタート。先頭は奥多摩・丹沢界隈のコースには博覧強記かつ超健脚のO樹林博士だからメンバーも心強い。 新雪を踏みしめながら清冽な水が流れる沢を右に左に渡りながら頂上を目指す。時折、木立から舞い落ちる雪が朝日に輝いて美しい。気温は高くはないが冬晴れとあって結構な汗、立野峠手前で一息入れる。稜線に出ると風もなく清々しく、道志、丹沢の山々が見渡せたが生憎、富士山は雲がかかっていてお目にかかれない。山頂直下の急登を前に軽アイゼンを装着し、頂上到着が11時45分。最初に雪に覆われた倉岳山のピークを小走りで踏んだのは、会員から「お父さん」と慕われるM野さん。今年もまだまだ元気で山に登れそう。 早速、昼食の準備に取り掛かる。山頂の名シェフKリーダーを中心に作られた「あったか汁」は里芋、冬野菜、椎茸、豚肉、すいとんがたっぷり入った具沢山。すし屋のご隠居「お父さん」からは甘エビ、カニの差し入れもあり、そのダシが効いて美味この上なし。プリンさんからはお手製の玉子焼き、鮭の焼きハラス、水菜とジャコの明太子和え、白菜のお漬物、ガハハオジサンは定番のイカ焼きで香ばしい匂いを漂わせる。花の大家、O見さんは煮卵のほかグレープフルーツと林檎のデザート。ここまで美味な料理がたくさん揃うと、もう立派な「山頂の小料理屋」。雪山の借景もあり屋号は「白雪」がいいかな。女将はもちろんプリンさん。彼女は正月に強風で雪煙舞う厳冬期の白根三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)縦走という快挙をなしとげたばかり。美人女将と酒と料理が自慢の「小料理 白雪」、新潟から単身赴任中のK寺さんなんかは、入り浸って人生を過ってしまうかも・・・。
名残を惜しみながら倉岳山山頂を辞し次のピーク高畑山を目指す。高畑山は富嶽十二景の一つ。富士山が見えないのは残念だが、南側に丹沢・道志の山々を、桂川を挟んだ北側には扇山・百蔵山の雪を抱いた姿が望めた。このあたりからY仙人の挙動が不審。Y仙人は神奈川・藤野町の山あいに庵を構え、書道に勤しむ枯淡の生活を送っていたゆえんから「仙人」の呼称がついたが、しきりに木々を揺さぶって、雪が後続メンバーに降りかかると子供のようにはしゃぐ。それも飽きずに何度も何度も。仙人の周辺にこの1年、何があったか知る由もないが、修行不足でどうやら仙人から俗世間に還俗(げんぞく)したようだ。このY仙人の雪落としに、最後尾のKリーダーもピッケルを携えて対抗、Y仙人の頭に樹上の雪を落として会心の笑みを浮かべる。枯淡の境地のY仙人はいたずらっ子時代を、人格円満でならすKリーダーは、お転婆娘のころを一気に甦らせるような不思議な魔力が雪景色にはあるようだ。 下山路は凍結もなく雪でクッションが効いた歩きやすいジグザグ道をスピーディーに下る。石仏が立つ高畑山分岐を過ぎ竹林を縫い、碧色の湖面に薄氷が張った小篠貯水池を左に見やり、桂川手前の諏訪神社まで来ると、1本の早咲きの白梅が新年スノーハイクのフィナーレを飾ってくれた。夕暮れの早い山あいの田舎道、甲州街道・旧鳥沢宿の趣を残す家並みを経てJR鳥沢駅到着が午後4時前で全員が無事下山した。次回は観梅山行かな。でも、もう一度くらいスノーハイクを味わってから春を迎えたいものだ。同行の皆様有難うございました。 (団塊オジサン記、写真およびコースタイム記録はプリンさん) <コースタイム>晴 梁川駅着08:45〜梁川駅発08:55〜立野峠10:43〜急登を7分〜休憩10:50/10:55〜倉岳山11:45/12:40〜穴路峠13:05〜高畑山13:50/14:00〜石仏14:55〜林道終点15:30〜鳥沢駅着15:57〜鳥沢駅発16:26〜東京方面へ
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