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By YoidoreYamaOyaji

越年山行 南アルプス・塩見岳EADLINE

                     メンバー・YoidoreYamaOyaji、Yamachan
1999年12月30日〜2000年1月2日

塩見岳をバックに

 昨年の八ヶ岳に続く、越年山行が実現した。しかも、あこがれの南アルプスの塩見岳だ。3千b超の山を真冬に登ると思うと、胸がわくわく、どきどきで、まるで小学生時代の遠足前夜のハイな気分が一ヶ月も前から続いた。
 いよいよ、当日。新宿駅で山本さんと待ち合わせて、特急あずさで出発。しかし予約したあずさ号ではなく、臨時号での出発となった。山本さんが指定券をとってくれていたが、ある日の打ち合わせの後、とてもハイになってしまい、山本さんの指定券が闇のかなたに消えてしまったからだ。印象深いエピソード付きの門出となった。が、気分は最高、ビール片手に一路諏訪へ。ここで飯田線に乗り換え、夏の荒川三山のときと同じ、なつかしの伊那大島駅に到着した。夜の八時を回ったばかりだが、もうあたりは静まりかえっていた。

夏は虫がぶんぶん飛んでいたことを懐かしく思い出す。おいしい南アルプスの水が出ていた水道は、蛇口が凍り付いて使えず、トイレの水で我慢したが、この落差はでかい。待合室の臨時宿舎は、もちろん貸し切り状態。すき焼きをつつきながら、明日からの山行に思いをはせ、話に花を咲かせた。

 翌日、目が覚めると、ホーム反対側の駅舎に、寝袋で寝ている三人組みが寝袋にくるまっていた。聞けば千葉・佐倉の労山のメンバーとのこと。しかも、目的は同じ塩見で、ジャンボタクシーでいくという。じゃあいっしょにということになった。が、予約したタクシーが別会社で、キャンセルはノーとのこと。しかし、こっちのタクシーは塩川のはるか手前までしか入れないというので、そこから先は、ジャンボの方に合流ということで話がついた。当初の話だと登山口の塩川まで一時間近く歩く覚悟をしていたのでラッキーということだろう。

 午前7時15分ごろ塩川を出発。積雪は少なく、ところどころ沢の水が凍った道を、ゆっくりと歩き出す。約一時間歩いたところで、とりつきに。やはり雪は少なく、とても歩きやすい。徐々に傾斜はきつくなる。荷は恐らく25`ぐらいで、これまでの山行のなかで最高だろう。

 前もって、山ちゃんからそうとうきついコースだと脅されていたので不安があった一方、覚悟もしていたので、とにかく一歩一歩確実に登ることだけ考えた。きょうの行程の終盤にさしかかり、いよいよきつくなってきたとき、目の前が開けて、仙丈ヶ岳が姿をあらわした。南アルプスの女王と言われるだけあって、どっしりした山容は、いかにも女性的だ。甲斐駒ケ岳、白峰三山などが見渡せ、疲れがふっとんだ。でも、少ない雪には、物足りなさを感じる。

 もう最後の最後だと思うが、本当にきつい。千葉のメンバーの一人がねを上げて休んでいる。あとで聞いたら、相当のツワモノだったようだ。体調が悪かったのだろう。あえぎながらも日本一高い峠、三伏峠に到着。すぐに幕営作業にとりかかりることにする。夕食の献立は、しゃぶしゃぶ。野菜も肉も自然冷蔵で心配なし。ポン酢でしゃぶしゃぶを食べる。紅白を聞いていたが、出だしのモー娘ですでに眠くなり、8時15分ごろかと思うが、いつのまにか就寝。疲れのせいか寒さも感じず、爆睡する。

 2000年元日。3時半起床。ミレニアム山行の祝いの幕明けだ。まだ、満天の星が夜空を飾っている。

 5時40分、さあ出発。ヘッドライトを頼りにテントを後にする。すぐに三伏山にでる。ここから2時間ほどで、本谷山に着いたが、その少し手前で初日の出を拝むことになる。日の出は塩見の稜線から顔をだし、左に富士の黒い頭がちょこっとのぞいている。オレンジ色の木漏れ日が、雪面をやさしく染める。

 九時少し前に、塩見小屋を通過。岩場でところどころ雪や氷が張り付いているが、アイゼンなしでも問題なかった。巻きながら登るので、北風をもろにうけるところは、震えるほど寒く、風があたらないところは、ぽかぽかと暖かく汗をかく。これを何回かくり返しながら、1015分に塩見の西峰、20分に東峰に着いた。

 富士山はもちろん、白峰三山、仙丈ヶ岳、甲斐駒が岳をはじめ、南アルプスの峰峰や中央アルプスまで、一大パノラマをたん能することができた。

 山ちゃんから、天狗岩のトラバースのいやらしさを、事前に何度もレクチャーされて覚悟していたが、雪が少なかったため夏道と変わらず、幸いにも取り越し苦労ですんだ。
 下りは、一部氷が張り付いていたので、リーダーの判断でアイゼン着用。頂上直下にいやらしいところが2〜3ヵ所あり慎重に通過。後で考えたが、もしフィックスする場合、自己確保をどうするか難しいところ。実践的訓練の必要性を痛感した。
 岩稜帯を過ぎたところからは、それほど問題なく下降、途中暑くて、ヤッケを脱ぐ。緊張感から開放されたせいか、しばしば飛ばしすぎを山ちゃんから注意されながら、午後3時すぎテント場に無事戻る。きょうは、定番のブタキムチ。みそ味が効いておいしいと、山ちゃんからおほめのお言葉をいただく。

 2日、きょうは下山するだけなので気が楽だ。それでも、3時半に起床。昨日つくりすぎたブタキムチをたいらげ、後片付けに入る。途中、携帯でジャンボタクシーをよび、千葉労山のメンバーとともに町営の温泉、清流苑へ行くことに。

予定ではこっちが先行して、タクシーをよぶはずだったが、ふたをあけたら、千葉組の方が先発。結局、携帯は不通で、先着した千葉組が塩川でタクシーを呼び、我々が塩川に到着したと同時にタクシーが迎えにくるという、なんともいいタイミング。三伏峠発が6時、塩川着が9時15分だから、なかなかのペースだった。かえりは、高速バスで帰途につく。

 立ち寄った温泉、清流苑は町営で、露天、サウナ、ジャグジー、打たせ湯などなど、豪華施設にもかかわらず、なんと300円(たしか)。機会があったら立ち寄ってみてください。


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